会社関係者、友人、親族…大切な方々を招待して開催する結婚式。そんな結婚式を締めくくる大事な進行が「新郎謝辞」ですが、ここで両親への感謝の気持ちを伝えたい!と考えている新郎も多いのではないでしょうか。
でも、参列ゲストに感謝の気持ちを伝えるシーンで両親への感謝も入れていいのかな…?と悩んでいる人もいらっしゃるかと思います。
そこで今回は、
など、結婚式の新郎謝辞で両親への感謝を伝える文例や書き方のポイントをご紹介していきます!
結婚式の新郎謝辞で両親への感謝を入れてもいい?
結婚式の新郎謝辞で、両親への感謝など、個人的な内容を盛り込んでいいのかな?と思っている人もいるとかと思いますが、感謝の気持ちももちろん入れて大丈夫です。
一般的に結婚式での披露宴の「結びの進行」は
- 新婦の手紙
- 記念品贈呈
- 両家代表謝辞
- 新郎謝辞
というような流れになっています。
新婦は「新婦の手紙」のシーンで、存分に両親への感謝を伝えることができますが、新郎はあえて時間を作って手紙の進行を入れない限り、両親に感謝の気持ちを伝えるシーンがありません。
ですが、ここまで育ててくれた両親に感謝の気持ちを自分の口から伝えたいという気持ちがある新郎も多いはず。
ですので、新郎が自分の言葉で話をする新郎謝辞の際に、両親への感謝の気持ちを伝えても誰も文句は言いません!
謝辞の途中でいきなり両親へ感謝の気持ちを話始めるのも…と感じる人は
「ここで、私を育ててくれた両親に、感謝の気持ちを伝えさせてください」と前置きをすると違和感がなくなりますよ。
話すタイミングや、気を付けなければいけないことを詳しく説明していくので、確認してみてくださいね。
新郎謝辞で両親への感謝を伝えるならエピソードがおすすめ
引用元:Instagram-@art_bell_ange_yokkaichi
新郎謝辞で両親への感謝を伝えていくときは、単に「今まで育ててくれてありがとうございました。」という定型的な文章ではなく、実際のエピソードを交えて話すことで、より感謝の気持ちが伝わりやすくなりますよ。
ここでは新郎謝辞で両親に感謝の気持ちを伝える際のエピソード例をご紹介していきます。
新郎謝辞でのエピソード例
新郎謝辞のエピソードで感謝の気持ちがより伝わりやすくなるのは、成長する過程の中で、楽しかったことや、反対に苦労をかけてしまったエピソードなどです。新郎が感じていたことと同じように、両親も楽しかった、大変だった、という思いがあるはずなので、思い返してきっと感動してくれますよ。
▼小さい頃の思い出話
- 小さい頃体が弱くてよく看病してもらった
- 好きな習い事をさせてもらった
- たくさん遊んでくれた
▼反抗期の時の話
- 素直になれなくてぶつかってしまった
- ひどい言葉を投げかけてしまうこともあった
- たくさん心配をかけてしまった
▼家族行事などの話
- 夏休みは毎年〜〜へ連れて行ってくれた
- 恒例行事の〜〜が楽しみのひとつだった
- 誕生日は毎年お祝いしてくれた
披露宴の新郎謝辞|両親への感謝を入れる構成パターン
引用元:Instagram-@celebration.stella
新郎謝辞で両親への感謝を入れたいときは、どのように謝辞に組み込んでいくのが良いのかを、一般的な披露宴での新郎謝辞の構成に当てはめてご説明していきます。
基本の構成は
- 挨拶
- 参列ゲストへの御礼
- 本題
- 今後のお願い
- 結びの言葉
このような流れが一般的です。
この構成の中の「挨拶」「御礼」「お願い」「結び」で話す内容は、ある程度決まった定型句があるので、ここに両親への感謝を盛り込んでいくのは難しいかと思います。
つまり、「本題」の部分で両親への感謝を盛り込んでいくことになりますが、本題に入った瞬間いきなり両親への感謝を伝えるのは違和感がありますよね。
日本の結婚式ではゲストの中でも
会社関係>友人>親族
という立場的な考え方があり、これに基づいて席次を決めたり役割を決めたりしていきます。
特に新郎新婦と両家の親は「ホスト」という立場に当たるため、優先的に話してしまうと違和感が生まれるのだと考えられます。
なので、「本題」で両親への感謝を伝えるのは、参列してくれたゲストや友人への感謝を伝え終えた後、最後に伝えていくのがおすすめですよ。
例文もご紹介していくので、チェックしてみてくださいね。
新郎謝辞で両親への感謝を入れる場合の例文【全文紹介】
引用元:Instagram-@m_kudo_pl
実際に両親への感謝の気持ちを盛り込んだ新郎謝辞の例文をご紹介します。
感謝の気持ちを盛り込みたいけど、どうまとめていいかわからない…
どうやって感謝の気持ちを話し始めたら良いかわからない…
そんな悩みを抱えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
例文1
本日はおいそがしい中、私たちふたりの結婚式にお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
また、本日は、ご遠方よりたくさんの皆様がかけつけてくださり、温かいお祝いの言葉や、激励の言葉をいただきましたこと、大変感激しております。
今日こうして晴れて結婚式を迎え、夫婦となることができたのは、私たちを見守っていてくださった皆様のおかげと、心から感謝しております。
そして、一番感謝の気持ちを伝えたい私の両親へ、この場をお借りして感謝の気持ちを伝えさせてください。
お父さん、お母さん。
今日まで何不自由なく私を育ててくださり、本当にありがとうございました。
社会に出て、家族を支え、家庭を守ることがどんなに大変なことなのかを実感しました。
これからは私が一家の大黒柱として、●●さんと温かい家庭を築いていきます。
これからも見守っていていただけると嬉しいです。
そして、●●さんのお父さん、お母さん。
●●さんを大切に育てて来られたことを忘れず、これからは私が●●さんを幸せにします。
どうか安心してください。
これからはふたりで力を合わせて、笑顔のたえない幸せな家庭を築いていきたいと思っております。とはいえ、まだまだ未熟なふたりです。今日ご参列の皆様には、これからもご指導ご鞭撻をいただけますと幸いです。
結びとなりますが、皆様のご多幸を心からお祈り申し上げ、私からの挨拶とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。
例文2
本日はご多用のところ、私たちふたりの結婚式にご参列いただきまして、誠にありがとうございます。
今日の結婚式まで、私たちらしいおもてなしを考え、ふたりで準備を進めてきました。
これまでお世話になった皆様に、感謝の気持ちを伝えることができればと思っていましたが、温かいご祝辞の言葉や、お祝いの言葉をいただき、私たちふたりの方が感謝の気持ちでいっぱいになり、本当に幸せな気持ちです。
ご祝辞をいただいた■■様、乾杯のご挨拶をいただきました▲▲様、そして遠方よりかけつけてくださった皆様、余興を準備してくれた友人の皆様。
本当にありがとうございました。心より御礼申し上げます。
そして、今日まで私を育ててくれたお父さん、お母さん。
○年間、私を育ててくれてありがとうございました。
小さい頃は体も弱く、たくさん心配をかけてしまいましたね。
でも、おかげさまでここまで成長でき、●●さんという素敵な伴侶にも出会うことができました。
これからはお父さんとお母さんが作ってきたような、温かい家庭を作っていくことが目標です。
いつまでも元気でいてください。
そして、●●さんのお父さん、お母さん。
初めてお会いした時から、温かく迎え入れてくださり、ありがとうございます。
これから●●さんを幸せするために、より一層精進していきます。
これからは家族の一員として、末長くよろしくお願いします。
まだまだ未熟なふたりですが、ふたりで力を合わせて、温かい家庭を築いていきたいと思っております。引き続きご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。
以上をもちまして、私からの挨拶とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。
例文3
本日は、私たちふたりのために、たくさんの方にお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
そして、今日のこの素晴らし結婚式を一緒に作り上げてくださったプランナーの■■さんをはじめ、式場スタッフの皆様にも心より御礼申し上げます。
今日ここにお集まりいただいている皆様は、私たちふたりにとって、とても大切な方々ばかりでございます。そんな皆様と、このような時間を過ごすことができ、とても思い出に残る一日になりました。
日頃お世話になっている会社関係の皆様、今日はおいそがしい中ご参列いただきありがとうございます。激励の言葉をいただき、身が引き締まる思いです。これからより一層仕事に励んでいきますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。
また、長く親しくしてくれている友人の皆様。仕事や住む場所、環境が変わっていく中でも、こうして変わらず仲良くしてくれていることに心から感謝しています。これからは家族ぐるみでお付き合いできたら嬉しく思います。
そして、小さい頃から見守ってくださっている親族の皆様。皆様の支えのおかげでここまで成長することができました。これからも見守っていただけますと幸いです。
最後に、この場を借りて、自分の両親へ感謝の気持ちを伝えさせてください。
お父さん、お母さん。
今まで○年間、私をここまで育ててくれて本当にありがとうございました。
ふたりのおかげで何不自由なくここまで過ごすことができました。
習い事や部活動など、好きなことをなんでもやらせてくれてありがとう。
その中で見つけることができた得意分野を活かして、今の仕事ができています。
そして、最良のパートナーである●●さんとも出会うことができました。
全てにおいて尊敬し、そして感謝しています。
私もふたりのような親になれるよう、努力していきたいと思っています。
そして、●●さんのお父さん、お母さん。
これからは私が、おふたりと同じように●●さんを愛し、笑顔のたえない温かい家庭を築いていきます。
どうかお見守りいただけますと幸いです。
皆様の更なるご多幸を心からお祈り申し上げまして、私からの結びの挨拶とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。
新郎謝辞で両親への感謝を伝える言葉【ケース別】
新郎謝辞で両親への感謝の気持ちを伝えるにしても、新郎新婦が置かれている状況によって、言葉の選択も変わってきますよね。
ここでは結婚式の新郎謝辞でよく悩みやすい
というケース別で、感謝の気持ちの伝え方をご紹介していきます。
結婚式という場面上、マナー違反になる表現などがないか心配になっている人もいると思うので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
また、ケース別に関わらず、言葉のチョイスには気をつけなければいけない「忌み言葉・NGワード」は使用してしまっていないか必ずチェックしてくださいね。
入籍済みの場合
引用元:Instagram-@acre_anniversary
最近では結婚式の前に入籍を済ませている新郎新婦が多いですが、もともとは結婚式があって入籍する、という流れがポピュラーだったため、「あ、結婚式前なのにもう入籍しているんだ」と感じる世代のゲストも中にはいます。
新郎新婦の親世代も、もしかしたらそう感じている可能性があるので、入籍を済ませて結婚式を迎えている場合は、このように感謝の気持ちを表現するのがおすすめです。
「お父さん、お母さん
今日まで何不自由なく育ててくれて、本当にありがとうございました
初めて新婦の●●さんを紹介した時もすごく喜んでくれて
その時のふたりの表情を今でも覚えています。
私たちふたりの結婚を応援してくれてありがとう。
そして●●さんのお父さん、お母さん
初めて会った時から、温かく迎え入れてくださり
そして、●●さんとの結婚を認めてくださり
本当にありがとうございます。
今までお二人が●●さんに愛情を注いできた分
これからが私が●●さんを幸せにできるように
精一杯努力していきます。
私たちはすでに入籍を済ませておりますが
今日という日を迎えて、改めて夫婦となったことを実感し
身の引き締まる思いです。
とはいえまだまだ未熟なふたりなのでお互いの両親には
これからも見守っていただけると嬉しく思います。」
このように、すでに入籍を済ませている=新郎新婦ふたりの結婚を両家の親が認めてくれている状態なので、自分の親はもちろん、相手の親に対しても感謝の気持ちを伝えましょう。
バツイチの場合
新郎新婦のどちらか一方がバツイチ(再婚)の場合、その事情を知っているゲスト、知らないゲスト、中には結婚式に2回来てくれたゲストなどがいるケースがあります。
そのことも踏まえて両親への感謝の気持ちを伝えるとなると、このような表現がおすすめです。
「お父さん、お母さん
改めて今日まで本当にありがとうございました。
たくさん心配や迷惑をかけてしまったけど
●●さんという最良のパートナーと出会うことができました。
回り道をした分、そこで得た人生経験を活かして
ふたりで協力して温かい家庭を築いていきます
こんな私ですが、●●さんを幸せにできるよう
より一層頑張っていきたいと思っています
これからも私たちを見守ってもらえたら嬉しいです。」
「バツイチ(再婚)」という表現はあえて使わなくて大丈夫です。
知っている人だけがなんとなくそのことを表現しているのかな、と感じる程度の表現で問題ありません。
授かり婚の場合
引用元:Instagram-@claire_umeda
新婦のお腹の中に新しい命が宿っていることは、とてもおめでたいことです。そして参列ゲストはそのことを知っている状態がほとんどだと思うので、新郎謝辞の中では、お腹の子どものことにもしっかり触れた方が良いでしょう。
両親にも孫ができるという嬉しさがあるはずなので、感謝の気持ちをこのように伝えるととても喜んでもらえますよ。
「お父さん、お母さん
今まで愛情をもって育ててきてくれて
本当にありがとうございました
ふたりのおかげで、何一つ不自由なく
ここまで来ることができました。
本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
そして、●●さんのお腹の中には
新しい命が宿っています。
これからは自分が一家の大黒柱として
●●さんと、これから生まれてくる新しい家族に
愛情をいっぱい注いで、温かい家庭を築いていきます。
孫の顔を見せることが、私がしたかった親孝行でもあるので
これからもたくさん実家に遊びにいかせてください。
もちろん、まだまだ親孝行したいと思っているので
これからも私たちふたりをよろしくお願いします。」
新しい命が生まれてくること、たくさん実家に連れて行って孫の顔を見せることは、両親にとってとても嬉しいことだと思います。ぜひ感謝の気持ちと一緒に伝えてあげてくださいね。
ケース別に関わらずチェックしたい忌み言葉・NGワード
結婚式という晴れの日には、不吉なことや縁起の悪いことを連想させる“忌み言葉”を使わない方が良いとされています。参列ゲスト全員が注目している結婚式の結びにあたる新郎謝辞の場面では、特に気を付けて話してほしいところです。
- 不吉・不幸なことを連想させる言葉
忙しい、終わり、終わる、最後、落ちる、欠ける、枯れる、割れる、消える、壊す、崩れる、去る、散る、死ぬ、絶える、捨てる、流す、無くす、亡くなる、冷える、滅ぶ、病む、破る - 「別れ」を連想させる言葉
終わる、切る、切れる、裂ける、捨てる、逃げる、離れる、滅びる、戻る、別れる、破る、割る、離婚 - 重ね言葉
重ね重ね、くれぐれも、しばしば、たびたび、たまたま、次々、時々、どんどん、日々、ますます、みるみる、わざわざ
このように、結婚式では別れることや離れることを連想させる言葉、繰り返される意味がある重ね言葉は相応しくないので、ケース別に文章を作る場合も、忌み言葉やNGワードには気をつけて文章を考えてみてくださいね。
新郎謝辞には義両親への感謝も入れるべき?
新郎謝辞で自分の両親へ感謝の気持ちを伝えた場合、相手の親(義両親)への感謝の気持ちも入れた方が良いでしょう。
結婚とは、これから先の人生を新郎新婦ふたりだけでなく、お互いの家族、親族とも繋がりをもっていくことになりますよね。そのため「相手の親への感謝」を伝えるということも、結婚式においてとても大切なことです。
新婦の手紙も同様で、自分の親への感謝を伝えた後、新郎の親に対して「私を家族として迎えてくださりありがとうございます。未熟な私ですがこれからよろしくお願いします。」と言っているケースが多いです。
新郎謝辞でも同じように、義両親への感謝はぜひ盛り込んでください。
式場スタッフへの感謝も必要?
新郎謝辞の中で、「結婚式場スタッフへの感謝」は絶対入れなくてはいけない、というわけではではありません。
新郎謝辞で伝えるべきことは、「参列ゲストへの感謝」「両親への感謝」「今後の目標」であり、結婚式場スタッフへの感謝はマストではありません。ただ、
- 結婚式場に深い思い入れがある
- 結婚式準備でスタッフにすごくお世話になった
- 無理難題に対応してもらった
などの背景があり、時間にも余裕があるようであれば、結婚式場スタッフへの感謝の気持ちを盛り込んでもいいかもしれません。
▼式場スタッフの御礼例文
「今日の結婚式を迎えるにあたり、ご尽力くださったウェディングプランナーの●●さんをはじめ、(式場名)のスタッフの皆様、本当にありがとうございます。おかげさまで、私たちが思い描いたとおりの結婚式をあげることができました。心より感謝申し上げます。」
新郎謝辞で両親への感謝を伝える|結婚式用の文例&書き方ポイントまとめ
新郎謝辞で両親への感謝を盛り込むと、とても素敵な内容になります。謝辞を作っていく時はこのようなポイントを忘れないようにしてください。
- 新郎謝辞に両親の感謝を盛り込んでもOK
- 具体的なエピソードを話すと感謝が伝わりやすくなる
- 両親の感謝の気持ちを入れるのは参列ゲストへの御礼の後
- ゲスト、ホストの立場を考えて文章構成を作る
- 式場スタッフへの御礼は絶対ではない、入れるなら冒頭がおすすめ
- 忌み言葉、NGワードを使わないように注意する
イメージが沸かない…という人は例文を参考にして、文章を考えてみてくださいね。
結婚式を挙げる人の中には、再婚や新婦が妊娠中、というケースもあると思います。その際は通常の文章とニュアンスが変わってくるので、少し表現を工夫してみてくださいね。
両親への感謝が伝わる、素敵な謝辞になることを祈っています!
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