競馬ジョッキーの賞金の仕組みを解説!年収はいくらなの?

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大相撲の世界では
『土俵の中に賞金が眠っている』
と言われているように、

競馬の世界においても
『競馬場(コース)の中に賞金が眠っている』
と言えると思います。

実際に競馬のジョッキーは
目の前に一攫千金のチャンスが転がっている
非常に魅力的な職業と言えそうで、

その仕事の危険度に比例して
活躍できれば賞金や年収も上がっていく
のは間違いないでしょう。

今回は競馬の陰の主役とも言えるジョッキーの
『賞金』の仕組みといったものに注目して、
トップジョッキーの『年収』がどれくらい
のものであるかを調べていきたいと思います。

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競馬ジョッキーの収入はどうやって決まる?

競馬ジョッキーの『収入』の基になるのは大きく分けて、

①レースに騎乗して獲得した賞金

②調教に騎乗して得た手当

③厩舎に所属していた場合に調教師から支払われる給料

の3つが主となります。
ただ、多くのトップジョッキーは厩舎に所属しておらず
『フリー』の契約形態であることが多いため、

フリー騎手の場合の収入は
①+②の合計額

まだデビューしてそれほど勝ち鞍が多くない
若手騎手など厩舎所属騎手の場合は
①+②+③の合計額

が競馬ジョッキーの収入となっています。

その収入は騎乗するレースの『格』や着順、
さらに調教に騎乗する頭数などに左右され
バラつきが多いですが、

一般的なサラリーマンと比べてもかなり多い
ものである
のは間違いなさそうですね。

それではまず最初に、
レースにおけるジョッキーが獲得する賞金が
どれくらいのものであるか
を調べていきたいと思います。

1、ジョッキーの賞金の取り分は?

競馬のレースにおける『賞金』といったものは
一般的に『5着以内の馬』に与えられるもので、
この賞金を

①馬主、②調教師、③騎手、④厩務員

の4つの項目で振り分けることになります。
その中で、ジョッキーの取り分は厩務員と同じ
『5%』となっており、

残りの90%はその馬の持ち主である馬主に80%
そして調教師に10%といった振り分け

になっています。

例えば、
1着賞金が3億円の有馬記念を勝利した場合、
騎手の取り分は『3億×5%=1,500万円』
となっており、

ものの3分程度でこれだけの高額を獲得
できることからも、
ジョッキーという職業は非常に夢のある職業
と言ってもよさそうです。

また、平地コースと比べてレースの
危険度が高い『障害レース』においては
その分配率が『7%』と高くなっているのは
意外と知られてない事実かもしれませんね。

次にジョッキーの給料形態について
説明したいと思います。

2、ジョッキーって給料制なの?

ジョッキーにおける給料の主な収入源は
レースで獲得した賞金の他に、
レースに騎乗した際に支給される

『騎乗手当』『騎手奨励手当』

そして調教に騎乗した際に支給される

『調教手当』

などがあります。

さらに現在で言えば
武豊騎手藤田菜七子騎手など
一般のメディアにも
名前が知られているジョッキーは、
テレビ出演などによるギャランティーも
収入の一部になります。

そして、
レースで騎乗した際に獲得した賞金と手当、
そして調教手当を合算した総額が
日曜日の競馬
(代替開催が行われた場合はその日の競馬)
が終了した時点で計算され、

翌日の月曜日に指定された口座に振り込まれる
といった形になっています。

毎週レースに騎乗するか調教に騎乗、
もしくは厩舎に所属していさえすれば
必ず調教に騎乗することから、

毎週月曜日に必ず給料が振り込まれる
『週給制』
と考えればジョッキーも給料制の職業と
言っていいかもしれませんね。

では、そのジョッキーの年収というのは
ぶっちゃけいくらくらいになるのでしょうか?

3、ジョッキーの年収・ズバリいくら?

今回は例として武豊騎手の2017年の年収を
計算してみましょう。
(1,000円以下の数字は切り捨て)

昨年の武豊騎手は年間82勝
(重賞はGⅠ4勝を含む13勝)
を上げて、その獲得賞金は
27億888万円でした。

ジョッキーの取り分は上記で説明したように
『5%』であるため、
その額は27億888万×5%で
『1億3544万円』となります。

さらにそれに加えて、

『騎手奨励手当』が968万
『騎乗手当』が重賞レースで262万
一般レースの『騎乗手当』で1,414万円

の合計1,676万円となり、
武豊騎手が2017年に獲得した年収は

1億6,189万円

という数字が導き出されます。

昨年はキタサンブラック
という現役最強馬に乗って
GⅠ4勝の大活躍を見せたため
例年よりは高めの数字となっていますが、

これだけの年収を稼ぐことができる
ジョッキーといった職業は
世間一般から見てもやはり魅力的に映る面
があるのは間違いない、と言えそうですね。

競馬ジョッキーの年収!平均はいくら?

日本中央競馬界(JRA)に所属する
競馬ジョッキーの平均年収を計算したところ、
近年はGⅠレースの賞金がかなり増額
されていることもあって
年によって多少のばらつきはありますが、

トップジョッキーからデビューしたばかりの
新人騎手まで含めても、その年収は

1,000~1,100万

といった非常に高額な数字が叩き出されました。

もちろんデビューしたばかりで
乗鞍が少なかったり
毎年の勝利数が10勝以下のジョッキーは
年収が500万以下の人もいますが、

それでもトップジョッキーが年間1億円以上
稼ぐことを考えれば
その平均額は
楽に1,000万円以上を超えるのは確実で、

落馬による大けがなどの
危険度が高い職種であるだけに
それに見合った対価が支払われている
といった面があるのかもしれませんね。

では、デビューしたてで18~20歳の
若い新人ジョッキーでも
これだけ多くの金額を
稼いでいるのでしょうか?

1、新人でも年収1,000万円ってホント?

ここでは新人ジョッキーが仮に

『年間200回騎乗して平場戦で5勝を上げた』

と仮定した金額を計算してみたいと思います。

騎乗手当
26,000円×200回=5,200,000円

騎乗奨励手当
15,500円×200回=3,100,000円

獲得賞金額(想定概算)
120,000,000円×5%=6,000,000円

合計
520万円+310万円+600万円=1,420万円

かなり大まかな計算にはなりますが、
年間5勝を上げているだけでも
これだけの収入を得ることができるのは、

世間一般の同年代と比べても
かなり大きい数字であるのは
間違いないでしょう。

まだ成人を迎えてない若者が
これだけの高給を手にすることに対して
賛否両論あるのは事実ですが、

『優勝劣敗』の実力の世界だけで
生き残っていくのに年齢は関係ない
といった見方もありそうですね。

では、逆にトップジョッキーは
年間どれくらいの賞金を
稼いでいるのでしょうか?

2、トップクラスはいくら?

上記で武豊騎手の年収を例として挙げたため、
ここでは昨年(2017年)最も賞金を稼いだ
C.ルメール騎手の年収を
調べてみたいと思います。

2017年 C.ルメール騎手勝利数
199勝(GⅠ4勝含む重賞14勝)

獲得賞金額
41億4,622万円×5%=2億731万円

騎乗手当(重賞)
301万円

騎乗手当(平場)
1,921万円

騎手奨励手当
1,294万円

合計  2億4,248万円

ヴィクトリアマイル→オークス→日本ダービー
のGⅠ3連勝を飾っているように
内容も非常に濃く、

それでいて199勝をあげて
リーディングジョッキーに輝いただけに、
その年収も素晴らしいものがありますね。

今年は年始の騎乗停止期間などがあって
昨年に比べれば
ややスロースタートな印象ですが、

それでもアーモンドアイで桜花賞を勝利して
ここからエンジンが掛かる可能性が高そうで、
今年もどれだけの数字を積み重ねていくのか
注目していきたいと思います。

《まとめ》

今回競馬ジョッキーの非常に高い給料形態を
紹介する形となりましたが、

その背景には厳しい体重管理による食事制限や、
若い騎手もデビューするまでの間
3年間の厳しい競馬学校生活で
生き残りを賭けた厳しい勝負を繰り広げている
のも事実です。

我々競馬ファンには競馬場における
ジョッキーの『明るい面』しか見えませんが、

そういった厳しい現実と戦っている
といった事実を知ることで、
また違った視点でジョッキーといった職業を
知ることができると同時に、
より身近に感じて応援することができる
のではないかと思っています。