競馬の最強の逃げ馬は?記憶に残る名馬BEST10!

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スタートしてから積極的にハナを奪い、
そのままゴールまで先頭で粘りる逃げ馬は
我々競馬ファンの記憶にも残りやすく、

その中でも後続を大きく突き放して
逃げ切ったような馬は
引退してからも長く語り継がれる傾向が
強いです。

レースの『格』に関わらず、
競馬初心者にも分かりやすい逃げ馬は、
馬券を買う我々にとっても一度は
『当たるかも!?』
という楽しい気持ちにさせてくれる
非常に楽しい存在です。

今回はそんな逃げ馬の中でも、
大レースで圧倒的な強さを見せつけた
最強候補に挙げられる逃げ馬を
その映像と共に紹介していきたいと
思います。

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競馬の最強と呼ばれた逃げ馬たちをご紹介!

今回ピックアップした10頭は、
全てGⅠの舞台で圧倒的な強さ
そして圧倒的なスピードを武器に
素晴らしいレースを見せてくれた
最強の逃げ馬ばかりです。

実際に過去の素晴らしいレースを見てもらって、
今回の記事で少しでも逃げ馬の魅力が伝わって
好きになってもらえたら嬉しいですね。

1.サイレンススズカ

最強馬対決を制した『毎日王冠』に、
悲劇の日曜日となった『天皇賞・秋』など、
非常にインパクトの強いレースが多い
サイレンススズカですが、

逃げ馬としての圧倒的強さを感じさせたのは
この金鯱賞で間違いないでしょう。

メンバーレベルが低かったことや、
得意の左回りの2000m戦だったこともあって
結果的には大差勝ちの大楽勝となりましたが、

当時はサイレンススズカ自身も
2000mの距離自体を不安視されており、
戦前は決して楽勝ムードといった感じでは
ありませんでした

元々非常にファンの多い馬でしたが、
スターホースとしての人気を
確実なものとしたのが
この金鯱賞であるのは間違いないと
思います。

4コーナーから拍手が沸き起こるほどの
見ていて気持ちいい大逃げは必見で、
競馬を知らない人にも一度は見てほしい
レースですね。

2.ツインターボ

勝っても負けても頑固一徹
『大逃げ』というスタイルを貫き、
勝つときは後続に影も踏ませない圧勝、
負けるときは4コーナーで後続馬群に飲み込まれ
直線は見る影もないくらいの大惨敗と、

まさに逃げ馬としての面白さを
凝縮したようなサラブレッドでした。

今回紹介したオールカマーではGⅠ馬の
ライスシャワーやシスタートウショウなど
強豪が揃っていた中でも積極的に
スタートから先頭を奪い、
道中は2番手に10馬身近い差を付けながらの
大逃げに持ち込むと、
直線でもそのまま大きくリードを保って
5馬身差の圧勝を飾りました。

下にもう一つ紹介する
ツインターボの失速が非常に分かりやすい
有馬記念と見比べるとその差は歴然で、
ツインターボの魅力がより理解できると思います。

 

3.メジロパーマー

春の宝塚記念を制しながら、
その勝利が9番人気という人気薄での勝利
であったことから『フロック』と
見られていたことに加えて、
秋の京都大賞典、天皇賞・秋を
共に逃げて9、17着と惨敗したことで、

迎えた大一番の有馬記念では
16頭中15番人気という
全く注目されてない立場での出走でした。

しかし、
スタートから後続を引き離して単騎先頭に立ち、
道中ダイタクヘリオスに競られながらも
2頭で後続を大きく離した逃げで
直線一杯一杯に粘りこむと、

最後は内から猛追してきたレガシーワールドを
ハナ差振り切ってグランプリ連覇を
達成しました。

勝利したレースが全て逃げ切りでの勝利
であったことに加えて、
障害競走でも勝利経験があるという
異質な競走成績から個性派』としての
イメージが非常に強く

人気だけ見れば
同期のメジロマックイーンやメジロライアンを
凌ぐものがあったと言っていいかもしれません。

4.ミホノブルボン

『坂路の申し子』『サイボーグ』など、
その調教や機械のように正確なラップタイム
での逃げ切りなどから多くのニックネームが
付けられたミホノブルボンですが、

今回はその中でも個人的に
ミホノブルボンの『逃げ馬としてのプライド』
が詰まった意外なレースを挙げたいと
思います。

2歳時にGⅠ朝日杯3歳S(当時表記)を含む
3戦3勝と完璧な成績を残し、
3歳初戦としてスプリングSに出走してきた
ミホノブルボンでしたが、

当時は短距離向きの血統から
距離に対する不安説が大きく
レース当日は2番人気でレースを
迎えることとなりました。

しかし、故・戸山調教師による
『坂路トレーニング』
によって大きくレベルアップしていた
ミホノブルボンは、
重馬場も全く苦にせずスタートから先頭に立ち
直線では後続を突き放す独走で、
後続に7馬身差をつける圧勝を飾りました。

その圧倒的レース内容からは

『お前たちとはレベルが違う!』

というミホノブルボンの声が
聞こえてくるかのような強烈なレース
だったと思います。

5.カブラヤオー

競り合ってきた馬がレース中に骨折し、
安楽死処分に追い込まれたことから、
その逃げるペースが
『殺人的ラップ』『狂気のハイペース』など
周囲から恐れられたカブラヤオーでしたが、

その本質は幼少期に他馬に蹴られた影響から
非常に憶病な面があり、
馬込みでレースができないという弱点を
克服するための『大逃げ』という戦法
取られていました。

皐月賞を逃げ切り、
前哨戦のNHK杯も6馬身差の圧勝で
大目標の日本ダービーを迎えた
カブラヤオーでしたが、
そのダービーでも他馬に激しく
競りかけられることとなりました。

しかし、
そこでも全く引かずに1000m58.6という
当時を考えれば超ハイペースで逃げると、
直線では苦しさでフラフラになりながらも
そこから驚異的な粘り腰でもう一伸びして、
驚異の根性で逃げ切りで2冠を達成しました

数少ないダービーを逃げ切った馬として、
今でもその名が色褪せることのない
名馬の1頭ではないでしょうか。

6.ダイワスカーレット

本来であれば牝馬として
37年振りの勝利を飾った2007年有馬記念を
挙げるべきなのでしょうが、

ここでは負けはしたものの
同馬の『逃げ馬としての強さ』を
レースを見ている全ての人に刻み付け
歴史的名勝負となった天皇賞・秋を
紹介したいと思います。

春に大阪杯を順当勝ちしながら骨瘤を発症し、
7ヶ月ぶりのぶっつけでの出走となった
天皇賞・秋でハナを奪って逃げた
ダイワスカーレットでしたが、

道中は最大のライバルウオッカと同厩舎の
トーセンキャプテンに執拗に絡まれ
1000m通過は58.7のハイペースとなりました。

直線で外から並んで伸びてきた
ウオッカとディープスカイに対して、
一度は沈みかけながらも
そこから驚異的な差し返しを見せた
ダイワスカーレットがゴール前で
ウオッカと並んでゴールに飛び込み、

結果として13分という長い写真判定の結果、
僅か2センチ差でウオッカが先着しており
天皇賞馬の栄冠に輝きました。

負けはしたものの、
この驚異的なハイペースで逃げて
最後まで粘り通したダイワスカーレットは
勝ち馬以上の評価が与えられ、

次走の有馬記念勝利はまさに
『必然』と言えるものであったかも
しれませんね。

7.タップダンスシチー

サイレンススズカに次ぐ好きな逃げ馬
であるタップダンスシチーですが、

6歳時のジャパンカップ~有馬記念での
シンボリクリスエスとの対決は
非常に心躍る激しいレース内容
なりました。

春の宝塚記念を自ら動いて強い内容で3着し、
京都大賞典では久々の逃げの競馬で完勝して
本格化を印象付けたタップダンスシチーは
勇躍ジャパンカップに出走しましたが、

そこで待ち構えていたのは
『現役最強馬シンボリクリスエス』
『苦手とする不良馬場』
の2つの大きな壁でした。

戦前は天皇賞・秋をレコードタイムで制した
シンボリクリスエスの1強と見られ、
4番人気ながら単勝13.8倍と
伏兵評価の1頭だったタップダンスシチーですが、

スタートから後続を大きく突き放して
『大逃げ』の形に持ち込み、
道中は少しでも馬場のいい内ラチ沿いを走ると
直線でも全くその逃げ脚は衰えず
最後は2着に9馬身差をつける圧勝で
GⅠ初制覇を飾りました。

一歩一歩確実に成長し
GⅠ勝利を達成したタップダンスシチーは、
まさに『努力の結晶』とも言える
素晴らしい競走馬だったと思います。

8.エイシンワシントン

同馬を語る上で絶対に外せないのは、
1996年スプリンターズSにおける
フラワーパークとの『1センチ差』
の大接戦ではないでしょうか。

3冠馬ナリタブライアン
歴史的スプリンターサクラバクシンオー
といった名馬と同じレースを走り、
ゆっくりでしたが確実に成長していった
エイシンワシントンは、

5歳時のCBC賞でマイルCSからの連闘ながら
2度目の重賞勝利を飾ると、
勢いそのままにスプリンターズSに
出走しました。

レースでは好スタートから
二の脚速く一気に先頭を奪い、
直線はフラワーパークとの完全な一騎打ちで
並んでゴールに入りましたが、
長時間の写真判定の末僅か1センチ差の2着
涙をのむことになりました。

しかし、3着馬を5馬身突き放し
完全に2頭で作り上げた『名勝負』
同馬も含めて長く語り継がれることとなり、

快速スプリンターとして
今でも人気の高い1頭であるのは
間違いないと思います。

9.アイネスフウジン

現在競馬場のウイニングランで起こる
騎手や馬に対して起こる『コール』
の始まりとなったのが、
このアイネスフウジンのダービーでの
『ナカノコール』でした。

朝日杯3歳Sを勝利し
クラシック本命候補として迎えた3歳ですが、
共同通信杯こそ勝利したものの、
弥生賞では不良馬場で伸びを欠いて
大外から鋭く伸びたメジロライアンの2着、

皐月賞ではスタートの不利で
逃げる競馬ができなかったこともあって、
ハクタイセイの強襲を受けての2着惜敗と
結果を残せませんでした。

背水の陣として迎えた日本ダービーでは、
追走する後続馬の方が追走で脚を失くす
厳しいペースで逃げると、
直線一杯になりながらも追い込んでくる
メジロライアンを振り切って逃げ切り、
悲願の日本ダービー制覇を達成しました。

今でも競馬場入場者数の世界レコード
として残る19万6517人の記録と共に、
後の『競馬ブーム』の火付け役となった
アイネスフウジンの功績
非常に大きいものであるのは
間違いないと思います。

10.セイウンスカイ

今でも『最強世代』として挙げる人も多い
1998年世代のクラシックを争った1頭で、
スペシャルウィークとキングヘイローとの
『3強対決』のレースは

当時競馬を見始めてすぐの自分にとっても
非常にワクワクするものでした。

その中でも
セイウンスカイ&横山典騎手が見せた
菊花賞での『芸術的逃げ切り』は、
過去の長距離戦での逃げ切りの中でも
非常に完成度の高いものだったと
思います。

スタートから前半の1000mを59.6という
長距離戦としては超ハイペースで飛ばしながら、
次の1000mを64.3とペースを落として息を入れ、
2週目4コーナーから一気にスパートすると
最後の1000mを59.3と再加速で後続を突き放し、
後続から伸びるスペシャルウィーク以下に
全く影も踏ませずにレコードタイムで
鮮やかに逃げ切りました。

長距離戦の手綱捌きに定評がある横山典騎手
騎手に対して従順に動ける
セイウンスカイのコンビだったからこそ
可能だった逃げ切りで、

騎手と馬のコンビの魅力が
これ以上なく詰まった素晴らしいレース
だったと思います。

競馬の最強レース!過去の大逃げ動画をご紹介

上記で過去の有名馬の大逃げ動画を
紹介しましたが、
もちろんこれらのレース以外にも
大逃げで盛り上がったレースは
数多くあります。

その中でも
個人的に逃げ馬の魅力をより理解するために

『これだけは見ておきたい!』

と思わせるような2つのレースを
映像と共に紹介したいと思います。

1.エイシンヒカリ『アイルランドトロフィー』

一見何の変哲もないオープンレース
ではありますが、
このレースをたった1頭で
名勝負に昇華させたのが
エイシンヒカリの存在でした。

横山典騎手を背に好スタートから
大きく逃げたエイシンヒカリでしたが、
直線に入ってしばらくすると
急に外へ外へと大きくヨレていき、
ゴール前では外ラチ沿いまで
膨らんでしまいましたが、

それでも後続に3馬身半差をつけて
逃げ切りを飾りました。

後に海外GⅠ制覇を飾る能力を
これ以上ない形で証明すると同時に、
1頭で作り上げた大逃げの名レースとして
必見のレースの一つだと思います。

2.クイーンスプマンテ『エリザベス女王杯』

エイシンヒカリが1頭で
名勝負を作り上げた名馬とすれば、
このエリザベス女王杯は
クイーンスプマンテとテイエムプリキュアの
2頭で作り出した大逃げの名勝負
と言えるでしょう。

ブエナビスタという絶対的存在がいた中で、
スタートから後続を20馬身近く突き放して
大逃げを見せた2頭と後続の距離は、
3コーナーでさらに大きく開くという
異常な展開となりました。

異変をいち早く感じ取った
ブエナビスタの安藤勝騎手が
坂の下りから一気に仕掛けていきますが、
その時点で前を行く2頭は春か前方で
既に直線で逃げ切り態勢に入っており、

猛烈な末脚で差を詰めていくものの
最後まで2頭は失速せずに
そのまま1、2着に逃げ粘り、
馬連で10万円を超える大波乱の決着
となりました。

直線で実況アナウンサーが絶叫した

『これが競馬の恐ろしさだ!』

この言葉がこれ以上なく表現されたと同時に、
『大逃げ』の面白さも十分詰まったレース
だったのではないでしょうか。

まとめ

自分のペースで逃げて、
最後まで逃げ切ることができるのは
本当に強い馬にしかできないレースであり、

ここで挙げた馬たちは
勝つときはどんな馬でも敵わないくらいの
強いレースを見せていたのは
間違いないと思います。

その中でも『大逃げ』は
展開のアヤといったものが影響することもあり
なかなか評価が難しい面もありますが、

競馬ファンにとっては
これ以上なく盛り上がれることもあるので、
今後もそんなレースを見せてくれそうな馬は
長い目で注目しておくと面白いかも
しれませんね。