トニービンとは? 産駒や子供の成績・種付け料をご紹介!

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長い直線コースで息の長い末脚を武器に
次々とGⅠレースを勝利し、

『東京競馬場の申し子』

と言われる産駒を次々に輩出したのが
今回紹介するトニービンです。

一瞬の速い脚には欠くものの、
その反面一旦加速したら最後まで伸びる
といった特徴を持つその末脚は
大舞台において非常に頼りになるもので、

GⅠ馬9頭の内8頭が東京コースでのGⅠ勝ち
であるのが何よりの証明になっていると
思います。

今回はそのトニービンの代表産駒を
紹介していくと共に、
その血統特徴なども含めて
紹介していきたいと思います。

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トニービンの産駒!子供を5頭紹介

上記でトニービン産駒の東京コースにおける
相性の良さは説明しましたが、
その反面やや不器用な面もあり

小回りの直線が短いコースでは
若干苦戦する面を見せる産駒が多いのも
また事実です。

ここからはトニービン産駒の中で
特に印象に残る活躍を残した産駒を
5頭紹介して、

その強さや魅力を伝えていきたいと
思います。

1.エアグルーヴ

母:ダイナカール
母父:ノーザンテースト

主なGⅠ・重賞勝ち鞍

  • 天皇賞・秋
  • 優駿牝馬(オークス)
  • 札幌記念
  • マーメイドS
  • チューリップ賞

近年こそ王道路線のGⅠにおいて
牝馬が牡馬相手に互角以上のレースをするのは
珍しくなくなりましたが、

まだ牡馬と牝馬の能力差が大きかった時代に
牡馬相手に正攻法の競馬でGⅠを
勝利したのがこのエアグルーヴです。

札幌記念でGⅠ馬であるジェニュイン以下の
牡馬を一蹴して勇躍臨んだ天皇賞・秋では、
サイレンススズカが引っ張るハイペースで
完全な地力勝負になった中、

直線では前年覇者のバブルガムフェローに
外から一気に並びかけると息の長い末脚で
長く続いた叩き合いを制し、

17年振りの牝馬による天皇賞・秋制覇
という偉業を達成しました。

繁殖牝馬としてもアドマイヤグルーヴ、
ルーラーシップのGⅠ馬2頭の他にも
フォゲッタブル、グルヴェイグといった
重賞馬を輩出しており、

競走馬としても繁殖牝馬としても超一流
だったのは間違いなかったと思います。

2.ジャングルポケット

母:ダンスチャーマー
母父:Nureyev

主なGⅠ・重賞勝ち鞍

  • 東京優駿(日本ダービー)
  • ジャパンカップ
  • 共同通信杯
  • 札幌3歳S

右回りコースの競馬ではぎこちない面を見せて
エンジンの掛かりが遅いものの、
左回りの東京コースにおいてはまさに
水を得た魚のような活躍を見せ、

父トニービン産駒の『お手本』

のような活躍を見せたのが
このジャングルポケットです。

東京コースでは3歳時に
共同通信杯、日本ダービー、ジャパンカップ
を走って全て勝利しており、

その中でも直線馬場の真ん中を堂々と抜け出して
勝利した日本ダービー後のウイニングランで
激しく首を上下させて勝利の雄叫びをあげた
シーンは非常に印象的で、

ジャパンカップにおいて当時の
現役最強馬であったテイエムオペラオーを
差し切った優等生の競馬と比較すると
また面白いものがあると思います。

種牡馬としてもジャガーメイル、
オウケンブルースリ、トーセンジョーダンなど
7頭のGⅠ(JpnⅠ)勝ち馬を輩出して

父トニービン同様に大舞台での勝負強さを
確実に産駒に伝えており

まだまだ活躍が期待できる存在と
言えそうです。

3.ノースフライト

母:シャダイフライト
母父ヒッティングアウェー

主なGⅠ・重賞勝ち鞍

  • マイルCS
  • 安田記念
  • マイラーズC
  • 京都牝馬特別

父トニービン産駒の中でもベガと並んで
東京以外のコースでGⅠを勝利したのが
このノースフライトで、

まだ混合戦において牡馬との能力差が
大きかった当時の時代において
堂々GⅠを勝利した馬でもありました。

フランスのスキーパラダイスや、
イギリスのドルフィンストリートにサイエダティ、
さらにはUAEのザイーテンなど
強豪外国馬の出走が普通だった安田記念では

出遅れながらも直線半ばで先頭に立つと
そのまま後続を突き放して2馬身差快勝の
非常に強い内容で、

秋のマイルCSでもスプリント王者であった
サクラバクシンオー相手に盤石の競馬で
レコードタイムで完勝したように、

マイル路線においては牡馬も含めて
国内最強馬であったのは間違いないでしょう。

繁殖牝馬としては残念ながら目立った産駒
を輩出することができませんでしたが、
3番仔のミスキャストが種牡馬として
天皇賞・春勝ち馬のビートブラックを出し、

残された牝系からまた重賞路線を
賑わせてくれる馬が誕生するのを
期待したいと思います。

4.サクラチトセオー

母:サクラクレアー
母父:ノーザンテースト

主なGⅠ・重賞勝ち鞍

  • 天皇賞・秋
  • アメリカジョッキークラブC
  • 中山記念
  • 京王杯オータムH

早くからその素質は評価されていたものの、
体質の弱さや展開面が僅かに噛み合わず
なかなかGⅠで結果が残せませんでしたが、

小島太騎手の天皇賞制覇のラストチャンスで
乾坤一擲の追い込みを決めたのが
サクラチトセオーです。

それまでGⅡ・GⅢでは好走するものの
GⅠで掲示板に載れない成績が続いていた中で
安田記念ではハナ差の2着に善戦し、

確実に地力を強化して迎えた同年の天皇賞・秋は
追い込み馬には不利な最内枠スタートながら、

後方2番手で脚を溜め直線で大外に持ち出すと
非常に息の長い末脚で全ての馬を交わし去り、
悲願のGⅠ制覇を達成したのは

父トニービンの武器が最大限活かされたから
であるのは間違いないでしょう。

種牡馬としてはラガーレグルス、
ナムラサンクスの重賞勝ち馬以外
目立った産駒を残せませんでしたが、

記録より『記憶』に残る名馬として
ベテラン競馬ファンには思い出深い1頭
ではないでしょうか。

5.ウイニングチケット

母:パワフルレディ
母父:マルゼンスキー

主なGⅠ・重賞勝ち鞍

  • 東京優駿(日本ダービー)
  • 弥生賞
  • 京都新聞杯

父トニービンの初年度産駒として
桜花賞・オークスの2冠を達成したベガと共に、
3歳牡馬クラシックの最有力候補として
日本ダービーを勝利し、

鞍上の柴田政人騎手に悲願の

『ダービージョッキー』

の称号をプレゼントしたのが
このウイニングチケットです。

弥生賞を豪快なマクり競馬で完勝し、
1番人気で迎えた皐月賞では伸びを欠いて
まさかの4着に敗れましたが、

復活を信じるファンの後押しもあって
日本ダービーでは再び1番人気に支持され、

レースでは積極的な競馬を見せて
直線早め先頭から長くいい脚を使って
最後まで粘り通して
悲願のダービー制覇を果たしました。

種牡馬としてはベルグチケットが
唯一の重賞勝ち馬と満足な結果は
残せませんでしたが、

母の父としてGⅠ戦線を賑わせる馬を
輩出するなど息の長い活躍を見せており、
功労馬としてこれからも
長生きしてほしい存在ですね。

トニービン種牡馬としての成績/戦績は?

出典:https://www.pictasite.com/

サンデーサイレンス、ブライアンズタイム
と並んで、当時の

『御三家種牡馬』

として一時代を築いたトニービンですが、
イタリアから輸入された種牡馬だけに
その素性は意外と知られてない部分が多いのも
事実だと思います。

ここからはそのトニービンの種牡馬としての
一面に注目して、
様々な側面から見ていきたいと思います。

トニービンの種付け料は?

トニービンの種付け料についてですが、
古いデータになるだけになかなか正確な数字が
見つかりませんでしたが、

JBISサーチのサイトで調べてみたところ
ブックフルになっていない年の最高額が

1999年の1000万円(不受胎返金800万円)

となっていました。

サンデーサイレンスの2500万円を考えても
なかなかの高評価と言えそうな数字で、
しばらくGⅠ馬が出ていなかったことから
2000年は800万円になっていたことを考えれば、

公表されてはいませんが最高額としては
1500万円近くまで上がっていた可能性
あるかもしれませんね。

トニービンの馬主は?

トニービンの馬主について調べてみましたが、
30年以上前のデータだけに詳しい情報は
記載されていませんでした。

ただ、Wikipediaの情報によると、

  • Mrs.Del Bono Gaucc
  • Allevamento White Star

の2人の名前が記載されていたことからも、
共同馬主といった形での所有だったのかも
しれませんね。

引退後は社台グループが購入して
日本の所有馬となったため、
最終的な馬主としては吉田善哉氏
と言ってもよさそうですね。

トニービンの死因は?

初年度産駒から次々とGⅠ馬を輩出し、
種牡馬として順風満帆なスタートを切った
トニービンでしたが、

13年目となった2000年の3月10日に
急性心不全によって17歳の若さで
その生涯を閉じることになりました。

1994年にはリーディングサイアーの座も獲得し、
前年に生まれた産駒からもGⅠ馬テレグノシス
が誕生していただけに志半ばではありましたが、

直仔の後継種牡馬ジャングルポケットや
ミラクルアドマイヤなどがGⅠ産駒を
輩出していることからも、

その血が今後も長く続いていきそうなのは
日本競馬界にとっては非常にプラス
働くのではないでしょうか。

トニービンの現役時代の成績/戦績は?

出典:http://turfdust.cocolog-nifty.com/blog/

現役時代は日本競馬界の悲願と言われている
世界の大レースの一つである凱旋門賞を勝利し、

他にもイタリアのミラノ大賞典連覇や
ジョッキークラブ大賞などGⅠ級のレースを
いくつも勝利するなど競走馬としても
一流であったトニービンですが、

現役時代は自らも産駒に伝えている
最大の長所である

『持続的な末脚』

を武器として勝利を重ねていました。

ここではそのトニービンの現役時代の
レーススタイルを代表的なレース映像と共に
見ていきましょう。

トニービンの脚質は?

トニービンの脚質はこの後で紹介する
凱旋門賞の映像を見てもらえれば
より分かりやすいと思いますが、
持続的に長くいい脚を使うタイプだけに

『差し馬』

であると見て問題ないと思います。

前半は馬群の中で激しく揉まれながらも
決して折り合いを欠くことなく我慢し、
直線で外に持ち出すと持ち味である末脚を
一気に爆発させるそのレーススタイルは

その高い能力に加えて

『精神的な強さ』

もあってこそのものであるのは
間違いないでしょう。

レース動画を紹介

近年は比較的落ち着いた頭数でレースが
行われることが多い凱旋門賞ですが、

当時は20頭以上で行われることが普通で
道中馬群で我慢できる『精神力の強さ』
大きく求められるレースでした。

今回はその『精神的タフさ』を証明した
1988年の凱旋門賞を紹介したいと思います。

凱旋門賞(1988年)

映像が古いため道中トニービンのいる位置が
なかなか分かりにくいですが、

道中は後方馬群の中で馬体をぶつけ合いながら
しっかり脚を溜めて追走し、
フォルスストレートに入ってもまだ
ギリギリまで脚を溜めていました。

直線に入って馬群を捌いて外に持ち出すと
そこから徐々にスピードアップし、
残り200mを切った辺りから一気に加速して
先行勢を捉えると

追い込んでくるムトトを
余裕を持って抑えて勝利を飾りました。

結果的に引退レースとなった次走の
ジャパンカップではレース中に骨折
していただけに、

もし無事に走っていればどうだったのかを
見れなかったのが唯一の心残りですね。

まとめ

海外から輸入された馬だけに、
日本の競馬ファンにとっては種牡馬としての
イメージが強いトニービンですが、

今回の凱旋門賞の映像や成績を
見てもらったことで競走馬としての魅力
十分伝わったのではないでしょうか。

印象に残りやすい個性的な産駒が多いのも
トニービンの特徴だけに、

今後エアグルーヴやジャングルポケットの
孫世代からトニービンを彷彿とさせるような
競走馬が生まれてくるのを
期待したいと思います。