キタサンブラックとは?成績&賞金・過去のレース動画を徹底紹介!

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今回ご紹介する名馬は、
記憶に新しいキタサンブラック

オーナーの知名度もあって
2015年~17年の競馬を
盛り上げた立役者でした。

主役のイメージが強い馬ですが、
はじめて1番人気になったのは
デビューから1年半以上が
経った12戦目。

「本当に強い」と認識されるまでに
時間がかかった馬でした。

走るたび、年を重ねるたびに
強さを証明し、希代のスターホースとなった
キタサンブラック

その戦績や、レース動画、
血統や気性など、競走馬としての
様々な側面を調べてみました。

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キタサンブラックの成績/戦績は?

Photo/Ogiyoshisan

3歳の1月末にデビューを迎えた
キタサンブラック。差す競馬で
初戦を飾ると2戦目は9番人気ながら
2番手から後続を3馬身突き放す
強い競馬で連勝を飾り
皐月賞トライアルの
スプリングステークスに出走します。

このレースでも2番手から進めると
後続をクビ差しのぎ、無傷の3連勝で
重賞ウィナーの仲間入りを果たします。

迎えた皐月賞でも、そつのない
レースを見せますが、ドゥラメンテの
決め脚に屈し3着に敗退。
デビューからの連勝がストップ。
続くダービーでは見せ場なく
14着に敗れ、春のクラシックを終えます。

春から12kg増えて帰ってきた
菊花賞の前哨戦・セントライト記念を
きっちり勝利し2つ目の重賞を手に
クラシック最終戦に臨むことになります。

2冠馬ドゥラメンテが不在、
唯一の重賞2勝馬にも関わらず、
母の父が短距離馬の
サクラバクシンオーである事などが
不安視されたキタサンブラックは
単勝13.4倍の5番人気で出走。

他馬がペースを上げた3~4コーナーでも
惑わされずにマイペースを貫くと
直線は内を付いて、上がり最速の脚で
差し切り。低評価を覆し、
父とオーナーに初のG1の勲章を
プレゼントする快走を見せました。

その後、世代を代表する一頭として、
年末の有馬記念に出走すると
歴戦の古馬に混じって3着。
トップクラスの能力を証明し
3歳シーズンを終えました。

20153歳新馬7.9(3人)1着芝1800m(良)1:52.3(34.2)-0.2
3歳500万下48.4(9人)1着芝2000m(良)2:01.4(34.7)-0.5
スプリングSGII12.3(5人)1着芝1800m(良)1:49.1(34.4)0.0
皐月賞GI9.7(4人)3着芝2000m(良)1:58.8(35.2)0.6
東京優駿GI20.7(6人)14着芝2400m(良)2:25.5(36.8)2.3
セントライト記念GII12.5(6人)1着芝2200m(良)2:13.8(34.9)-0.1
菊花賞GI13.4(5人)1着芝3000m(良)3:03.9(35.0)0.0
有馬記念GI8.4(4人)3着芝2500m(良)2:33.1(35.1)0.1


古馬となったキタサンブラックは
大阪杯から始動し2着。
そのまま春の目標である
天皇賞に進みます。

スタートから先手を奪うと
直線は伏兵カレンミロティックとの
一騎打ち
の叩き合いに。

一旦、前に出られたものの
そこから差し返し4cm差で勝利。
2つの目のG1タイトルを獲得しました。

続く宝塚記念では、ハイペースの逃げを見せ
先行馬が総崩れする中、3着に粘り
「負けて強し」の内容で秋に備えます

4歳秋シーズン初戦・京都大賞典では
デビューから12戦目にして
初の1番人気に押されると
期待に応えて優勝。

じっくり調整をして
ジャパンカップに直行することになります。

好スタートからハナを切ると
宝塚記念とは打って変わって、
マイペースで逃げ、
楽な手応えで直線に向くと
後続を抑え切り、G1・3勝目を挙げます。

ファン投票1位に輝いた有馬記念では
1歳下の菊花賞馬・サトノダイヤモンドの前に
2着に敗れますが、1年を通して
安定した成績を残したことが評価され
年度代表馬に輝きました。

2016産経大阪杯GII6.2(5人)2着芝2000m(良)1:59.3(33.6)0.0
天皇賞(春)GI4.5(2人)1着芝3200m(良)3:15.3(35.0)0.0
宝塚記念GI5.0(2人)3着芝2200m(稍)2:12.8(36.8)0.0
京都大賞典GII1.8(1人)1着芝2400m(良)2:25.5(33.6)0.0
ジャパンCGI3.8(1人)1着芝2400m(良)2:25.8(34.7)-0.4
有馬記念GI2.7(2人)2着芝2500m(良)2:32.6(35.8)0.0

好位から追走すると5歳を迎えたキタサンブラックは
この年からG1に昇格した
大阪杯から始動

直線で抜け出し、完勝。
4つ目のG1タイトルを獲得
連覇をかけた天皇賞に臨みます。

サトノダイヤモンドとの
再戦となったこのレースで
4コーナー先頭から押し切り
レコードタイムで完勝

現役最強馬の地位を
確固たるものにする
圧巻のレースを見せつけます

そして、春G1・3連勝を
目指し宝塚記念に出走しますが
直線で伸びが見られず3歳の
ダービー以来の着外に敗れ
期待された海外遠征は白紙となります。

宝塚記念で敗退の理由が
明らかにならないまま
迎えた秋の天皇賞。

極悪な不良馬場の中、
ゲートで顔を打ち
出遅れたキタサンブラックでしたが、
荒れた馬場を物ともせず
上がり最速で優勝。

史上5頭目の天皇賞春秋制覇
を達成しました。

続くジャパンカップでは
落鉄の影響もあり連覇が
叶いませんでしたが、
ラストランとなった有馬記念を
見事に飾り、史上最多タイの
JRA G1・7勝と獲得賞金の
新記録を置き土産に
3年に渡る壮大な“祭り”を
締めくくりました。

2017大阪杯GI2.4(1人)1着芝2000m(良)1:58.9(34.3)0.1
天皇賞(春)GI2.2(1人)1着芝3200m(良)R3:12.5(35.3)-0.2
宝塚記念GI1.4(1人)9着芝2200m(稍)2:12.7(36.9)1.3
天皇賞(秋)GI3.1(1人)1着芝2000m(不)2:08.3(38.5)0.0
ジャパンCGI2.1(1人)3着芝2400m(良)2:23.9(35.3)0.2
有馬記念GI1.9(1人)1着芝2500m(良)2:33.6(35.2)-0.2

通算成績20戦12勝 [12-2-4-2]。

母方の短距離血統は、いつの間にか
懸念材料ではなくなり、
中長距離の王道路線で
G1・7勝、G2・3勝という
戦績を残しました。

キタサンブラックの賞金額は驚くべき金額!

キタサンブラックが3年間の
現役生活で稼ぎ出した賞金は
18億7684万円

ラストランで有終の美を飾り
JRA記録を18年ぶりに更新し
№1となりました。

キタサンブラックのレース動画

それでは、キタサンブラックの
レースを動画で振り返ってみましょう。

まだ記憶に新しいかもしれませんが、
今回は、

  • 天皇賞
  • ジャパンカップ
  • 有馬記念

以上の3レースをご紹介します。

1.天皇賞

天皇賞を3勝している
キタサンブラック。

どのレースも彼の個性が
出たものでしたが、
その中で1つを挙げるなら
2017年の春の天皇賞では
ないでしょうか。

1歳下の菊花賞馬で、
有馬記念で苦杯をなめた
サトノダイヤモンドと
前走で5つ目のG1タイトルを
獲得し連覇を目指す
キタサンブラックとの
2強対決と目されていたこのレース。

キタサンブラックは、逃げ馬から
離れた2番手をキープして
マイペースで道中を進んでいきます。

3コーナーから徐々にペースを
アップしていくと
後続も同じように付いてきますが
直線に入ると一気に
2~3馬身突き放すキタサンブラック

サトノダイヤモンドとシュバルグランが
追い上げてくるも、差はほとんど
詰まらずにキタサンが1着でゴール。

追いかけてきた馬たちと
ほぼ変わらない末脚を繰り出し
これまでのレコードを0.9秒も
更新し、史上4頭目の
春の天皇賞連覇を達成しました。

2.ジャパンカップ

続いて、ご紹介するのは
2016年のジャパンカップ

ドバイターフに勝った同期の
リアルスティール、
前年のグランプリホース
ゴールドアクターと
オッズ面では3強対決といった
様相だった、このレース。

僅差の1番人気に押された
キタサンブラックは、好スタートから
ハナを切っていきます。

マイペースで淡々と進むと
3コーナーから徐々にペースを
上げていきます

ここで脚を使わされた後続は、
最後の最後に脚色が一緒になり
キタサンブラックは影を
踏ませることもなく3つ目の
G1タイトルを獲得しました。

この勝利によって競馬界の主役として
認識されるようになった
と言えるレースでした。

3.有馬記念

最後は、ラストランとなった
2017年の有馬記念です。

最後の“祭り”を見ようと
10万人以上の観客が集まり
1.9倍の1番人気に支持された
キタサンブラック。

五分のスタートから、先手を奪います。
競りかけてくる馬もなく
マイペースで進むと、
残り1000m付近から徐々に加速。

いつも通り、後続になし崩し的に
脚を使わせると、セーフティーリードを
保ったまま1着でゴールイン

3度目の挑戦で、
初の有馬記念制覇を成し遂げるとともに、
JRA最多のG1・7勝、
最多獲得賞金を更新と
記録ずくめのラストランとなりました。

キタサンブラックの引退は?

まだまだ強さに衰えがない段階で
引退したキタサンブラック。
もっと見たいというファンも
多かったのではないでしょうか。

2017年末で引退を決めた背景には
種牡馬入りの条件が整った
ということがあるでしょう。

近年、活躍している種牡馬のほとんどは
社台スタリオンステーションで
繋養されている馬たちです。

つまり、社台スタリオンに
好条件で入ることができれば、
種牡馬としての可能性が
広がるということです。

種牡馬としての交渉が、
上手くまとまっていた事が
絶頂期での引退に繋がったと
思われます。

キタサンブラックの血統は?

キタサンブラックの父は
G2スプリングステークスの勝ち馬
ブラックタイド
ディープインパクトの全兄です。

弟より馬格に恵まれていた
ブラックタイドですが、
屈腱炎による2年の休養が響き
期待されていたほどの
活躍ができませんでした。

しかし、休養中に弟が
無敗で三冠を達成し
種牡馬入り。

弟の代替需要を見込まれ
種牡馬入りしました。

キタサンブラックの母は
シュガーハート。

未出走のまま繁殖入りし
第三子として出産したのが
キタサンブラックです。

父はG2勝ち、母は未出走
という、傍目には良血と言えない
血統にも関わらず
大活躍したキタサンブラック
競馬史に残る孝行息子と言えるでしょう。

キタサンブラックの性格は?

Photo/nakashi

雄大な馬体を誇ったキタサンブラックは
その身体と同じく、どっしりと
落ち着いた性格の馬だった
関係者は口を揃えます。

オン・オフの切り替えが
はっきりとしていて
非常に利口だったというキタサンブラック。

しかし、ゲートの中は
苦手だったようです。

ゲートに入ってから
チャカチャカすることがあり
出遅れの危険性を常に
持ち合わせていたと言います。

その危惧が現実になったのが
2017年の天皇賞秋

不良馬場で絶望的とも
思える出遅れを喫しますが
レースでは素直な走りを披露。

荒れた馬場をものともせずに
G1・6勝目を挙げました

キタサンブラックの脚質は?

好スタートからハナ
もしくは2~3番手につける
キタサンブラックの脚質は
逃げ・先行

騎手の指示に素直に応じる性格と、
長く良い脚を使える特徴を活かした
戦法で安定した成績を残しました。

じわじわとペースを上げ
後続の余力を奪っていく
レースぶりは、心臓が強く
スタミナがあるからこそできる
横綱相撲でした。

キタサンブラックの騎乗騎手は?

キタサンブラックと言えば
武豊騎手の印象が強いですが、
5人の騎手が騎乗しています。

●後藤浩輝…デビュー戦に騎乗。
●北村宏司…2戦目から菊花賞までの主戦。菊花賞優勝ほか、G2で2勝を挙げる。
●浜中俊…北村が騎乗停止中の皐月賞に騎乗して3着。
●横山典弘…北村負傷したため3歳の有馬記念に騎乗し3着。
●武豊…古馬になってからの全レースに騎乗。天皇賞3勝、大阪杯、ジャパンカップ、有馬記念のG1・6勝を挙げる。

と、主戦の北村騎手が
落馬負傷で長期休養していた
こともあり、多くの騎手が
騎乗ました。

キタサンブラックの馬主は北島三郎!

出展:photo/馬面長伊奈 

キタサンブラックの馬主はご存知!
「サブちゃん」こと北島三郎さん

あれだけ『祭り』を熱唱
されていたので、みなさん
知っていましたよね。

ただし、名義は
有限会社大野商事
という北島さんの個人事務所
になっています。

1963年から馬主として
競走馬を所有してきた北島さん。
2001年に2頭の重賞ホースが
出ましたが、G1勝ちは
キタサンブラックが初めて

このブラックの勢いに乗ったのか
2017年にはキタサンミカヅキ
キタサンサジンの2頭も
交流重賞を勝つなど、
良い流れが続きました。

キタサンブラックの購入値段はいくら?

セリではなく、庭先取引
(牧場と馬主が直接取引をすること)
で購入されたキタサンブラックの
価格は、はっきりとはわかっていません

ただし、キタサンブラックが誕生する頃の
父ブラックタイドの種付け料は
100万円以下、
母シュガーハートの活躍馬を
送り出していたわけでもないので
500万円ぐらいの値段で
取引されたのではないでしょうか

競走馬としては安い金額で購入された
キタサンブラックは18億円以上の
賞金を獲得。そして、
13億円以上のシンジケートが組まれ、
30億円を超える価値を生み出しました

まとめ

様々な記録を残した
キタサンブラックをご紹介しました。

決して高い評価を受けていた
わけではない馬が、
エリートを打ち破っていくという
競馬の魅力を体現した1頭でした。

今後は、父となって
自身を超える馬を出して行けるのか
注目してみてください。