競馬を予想する上では、色んな情報を
取捨選択していくことになりますが、
その中でも重要なファクターの1つが
脚質
“脚の質”と書かれても、いまいち
ピンと来ない方もいるかもしれませんね。
脚質とは、競走馬がどの位置から
レースを進めるかを表す言葉。
脚質によって向いている競馬場があったり、
レースに参加している馬の脚質の組み合わせ
によって、どの脚質に有利になりそうかなど
シミュレーションに役立つ情報です。
今回は、脚質の見分け方や調べ方を
代表的な馬と一緒にご紹介していきます。
競馬の脚質は5パターンに分類される!
競馬で”脚質”というと、下記のように
分類されます。
- 逃げ…レースを先頭で引っ張る
- 先行…逃げ馬の後ろから進める
- 差し…中団辺りからレースを進める
- 追い込み…末脚にかける
- 自在…どの位置からでもレースができる
一般的には1~4に分類されることが多く、
極まれにオールマイティーな自在型が
存在するといった感じです。
競馬新聞に枠順や過去の戦績が書かれてある
馬柱の中に、脚質の目安が掲載されている
ことも多く
- 逃げ…←
- 先行… ←
- 差し… ←
- 追込… ←
- 自在…←←←←
このように記載されています。
(縦書きの時は、逃げが一番上、
追い込みが一番下)
逃げ、先行の馬が多い時にはハイペースに
なりやすいと言われていて、逆に差し、
追い込み馬が多い時はスローな流れに
なりやすいと言われています。
脚質は馬の身体能力や性格といった
個性と強く結びついているので、
脚質から性格などを探るのも
面白い楽しみ方です。
競馬の逃げ馬で最強なのは?
競馬の脚質の中で、レースを作る
と言われているのが逃げ。
スタートからゴールまで先頭で
駆け抜けるスタイルは
競走馬の理想形
と言われることもあります。
そんな逃げ馬の中で、印象的な
馬については、こちらの記事を
ご覧いただきたいのですが、
⇒競馬の最強の逃げ馬は? 記憶に残る名馬BEST10!
“逃げ”とは、何かがわかる
逃げて強さを見せつけた最強の逃げ馬
と呼ばれる馬を3頭ピックアップしました。
1.サイレンススズカ
サイレンススズカ
主な勝ち鞍:宝塚記念
G1は1勝のみながら、最強の逃げ馬
というお題で必ず名前が挙がるのが
サイレンススズカです。
サイレンススズカについては、
こちらの記事もぜひご覧ください。
⇒サイレンススズカとは? 血統や産駒&ライバルとのレース動画を紹介
気性的に馬群が苦手や、末脚の切れ味が
ない馬の戦法というのが一般的な
逃げ馬の特徴。
しかし、サイレンススズカの場合は、
スピードの絶対値が違うために
マイペースで走ると、自然と
大逃げになってしまうというものでした。
中距離馬ながら、短距離のような
ラップタイムで走りながら、最後も
差し馬並みの末脚を繰り出すレースぶりで
理想の競走馬
とまで言われた一頭でした。
2.ミホノブルボン
ミホノブルボン
主な勝ち鞍:日本ダービー、皐月賞
朝日杯3歳ステークス
逃げてクラシック路線で圧倒的な
強さを見せつけたのがミホノブルボン。
ハードなトレーニングで身に着けた
鋼の肉体で、
骨を切らせて肉を断つ
といったレースぶりが印象的な
本当に強い逃げ馬。
逃げ馬にありがちな大コケが1度もなく
安定した強さを見せつけました。
坂路調教の効果を世間に知らしめた
1頭としても競馬ファンに愛されています。
3.キタサンブラック
キタサンブラック
主な勝ち鞍:天皇賞春・秋、菊花賞
大阪杯、ジャパンカップ、有馬記念
上の2頭と違い、必ず逃げていた馬では
ありませんが、G1・7勝のうち
逃げて3つのタイトルを獲得しました。
キタサンブラックについては、
こちらの記事で詳しく書いています。
⇒キタサンブラックとは?成績&賞金・過去のレース動画を徹底紹介!
ミホノブルボンと同じくハードな
トレーニングで持久力を身に着けて
ロングスパートで後続の脚を奪っていくのが
キタサンブラックのスタイル。
鞍上の指示に従順な性格と
強靭な肉体&精神力で、日本競馬史上に残る
大活躍を見せてくれました。
競馬の追い込みで最強なのは?
競走馬の理想形が逃げ馬ならば
競走馬の花形
は追い込み馬ではないでしょうか。
到底届きそうにないポジションから
一気の末脚で他馬を抜き去っていく姿は
競馬の魅力の1つ。
続いては、最強の追い込み馬3頭を
ご紹介します。
1.ディープインパクト
ディープインパクト
主な勝ち鞍:3冠、天皇賞(春)
宝塚記念、ジャパンカップ、有馬記念
自分でレースのペースを握る逃げ馬と比べ
追い込み馬はライバルのペースで走るため
連戦連勝が難しい脚質。。。
と言われます。それにも関わらず、
圧倒的な末脚で、無敗の3冠を達成し
国内での敗戦は2着に敗れた1度だけ
という活躍を見せたディープインパクト。
ディープインパクトについては、
こちらの記事もぜひご覧ください。
⇒ディープインパクトとは?レース動画&血統・種付け料を解説!
最強の追い込み馬というカテゴリーでは
真っ先に名前の挙がる1頭でしょう。
小柄な馬体ながら、一瞬で他馬を置き去りにする
末脚は「翔ぶ」と表現されました。
3冠達成時に実況アナウンサーが叫んだ
日本近代競馬の結晶だ!
は、ディープインパクトを表現するのに
ぴったりな名アナウンスとして、
語り継がれています。
2.ミスターシービー
ミスターシービー
主な勝ち鞍:3冠、天皇賞(秋)
追い込んで3冠を勝ち取ったもう1頭が
ミスターシービー。
ミスターシービーについて詳しくは
こちらの記事がオススメです。
⇒ミスターシービーとは?過去の戦績、産駒・レース動画を紹介!
逃げ・先行脚質の両親から誕生した
この馬は、破天荒なレースぶりで
ファンから愛された1頭。
武豊騎手もこの馬のファンだったことを
公言しています。
今よりも出走頭数が多く、追い込み馬には
不利だった時代に、驚異的な
ロングスパートという型破りの競馬を
見せていた馬でした。
3.デュランダル
デュランダル
主な勝ち鞍:マイルチャンピオンシップ2回
スプリンターズステークス
ほぼ最後方で直線に入り
そこから大外一気の末脚を伸ばす
絵に描いたような追い込み馬が
デュランダル。
2000年代前半の短距離路線で
末脚を見せ続け3つのG1タイトルを
獲得しました。
国内で出走した17レース中
15レースで上がり最速を記録した
THE追い込み馬!
池添騎手=追い込みというイメージを
定着させた1頭です。
まとめ
今回は、競馬の脚質の見方を中心に
ご紹介しました。
- 逃げ、先行、差し、追い込み
+自在に脚質は分類される - 競馬新聞では←の位置で
脚質を表している - 脚質は馬の身体能力や気性と
関係がある
といった所がポイントになると
思います。
今回ご紹介した、逃げ馬と追い込み馬の
代表格を参考にしていただいて、
逃げ馬の後ろの集団が先行馬
中団より後ろ付近が差し馬
という風に覚えておいてください。
出走馬の脚質を見られるようになると
展開を想像できるようになるので、
予想の幅が広がりますよ!