あなたは街中や住宅地でひときわ大きな
「ピーヨピーヨ」という鳴き声を
よく耳にしませんか?
実はスズメやハトに次いで見かけることの
多いヒヨドリという野鳥の鳴き声なんです。
通常、木の上に営巣するヒヨドリですが、
時折その雛が落ちてしまって人の手で
保護することも少なくありません。
ではもし雛を保護することになったら
一体どのようにお世話をすればいいのか、
と途方に暮れてしまいますよね…
今回はそんなお困りのあなたに
ヒヨドリの雛の食べるものや注意点を
解説いたします!
ヒヨドリの雛に与える餌の4つの種類とは?
ヒヨドリの雛を保護したからには、
しっかりと巣立てるように
栄養をつけてもらわなければなりません。
そのためには以下のような餌を与えると
良いそうなので用意してあげましょう。
1.果実
ヒヨドリは雑食性ですが、多くの場合は
庭先の木になっている実を食べたり
畑の収穫物を啄んだりしています。
なので世間からは害鳥扱いされることも
少なくなく、筆者の実家でもブルーベリーを
食べられてしまったことがあります…
雛の餌としても果実は適しているので、
ぶどうやバナナ、キウイなどを細かく刻み
与えてみると良いそうですよ。
ヒヨドリの雛はビタミン欠乏に注意
しないといけないので果実はまず
用意してあげましょう。
ちなみに水分はこういった餌から
摂取しているので、別で用意する必要は
ありませんのでご注意を。
2.野菜
果実の他に野菜を与えても栄養がとれて
良いとされています。
特にトマトはビタミン豊富ですし
水分を多く含んでいるので喉も潤い、
必須の餌といえます。
他にも、小松菜や蒸かしたかぼちゃなども
与えている方がいました。
ただし、たまねぎやネギ、にんにくは
毒性があるため与えてはいけません。
3.すり餌
すり餌という鳥用のパウダーフードがありますが
こちらも鳥用に配合された栄養バランスで
ヒヨドリの雛の餌としても有効だそうです。
もしも手に入れられるのであれば、
栄養の補助的に与えるのが良いでしょう。
Youtubeでは保護された生後28日ほどの
ヒヨドリの雛がすり餌を食べている様子の
映像がありましたのでご紹介します!
このくらいの大きさの雛であれば、
耳たぶくらいの柔らかさに練ったすり餌を
人肌より少し熱いくらいにして
与えるようにしましょう。
4.ミルワーム
ヒヨドリは雑食なので普段は
虫を食べることもあります。
中でもミルワームはペットショップで
手に入れることが出来ますし、
ヒヨドリの食いつきも良いです。
ただしミルワームだけではビタミンが
足りなくなってしまうので、必ず
野菜や果物とあわせてあげましょう。
虫を食べることでタンパク質が摂れますが、
成長期である雛の肉体構成に必須の成分
なので必ず用意してあげましょう。
ただし、羽が生え揃っていないような雛には
そのままのミルワームだと消化しきれないので
中身だけ擦りだして与えます。
また、羽が生え揃っていてもミルワームに
そのうなどを食いちぎられないように
頭を潰すか切り離したものを与えます。
それでは、餌を用意できたところで、
与える際の注意点をご紹介します!
ヒヨドリの雛に餌を与えるときの3つの注意点とは?
食欲旺盛なヒヨドリの雛ですが、
ただなんでもあげればいいわけではありません。
また、いずれは自然に返って
自分の力で生きていってもらうためにも
以下のような注意点をふまえて
お世話をしてあげる必要があります。
1.代用の餌は2~3日までにする
通常は親鳥が行うべきエサやりを
人の手で行っているため、
本来野生では口にしないような代用餌は
与えるとしても2~3日までにしましょう。
代用餌には例えば、ふやかしたドッグフードや
鳥用の栄養総合食のペレットなどがありますが、
これらは自然界には存在しません。
そのためこういった餌ばかりで育つと
自然に返したときに何を食べればいいのか
分からなくなってしまいます。
なので代用餌はあくまで応急的にとどめ、
出来るだけ自然界に近い餌を与えて
どういったものが食べられるのかを
学んでもらいましょう。
2.牛乳を与えない
一見、体に良さそうに思える牛乳ですが、
実は野鳥には与えてはいけません。
なぜかというと、野鳥には牛乳は
消化できないためです。
カルシウムが足りていないのでは?と
心配になってしまう場合は、
補助食としてボレー粉などを用意しましょう。
3.消化に悪いものは与えない
前述した牛乳にもあるように、
野鳥の雛に消化に悪いものを
与えてはいけません。
というのも、そのうという食べたものを
一時的に蓄える消化器官で消化しきれずに
腐敗して細菌が繁殖してしまい
そのう炎という病気になってしまうためです。
今回紹介したミルワームもあまり消化に良い
とはいえないので、一度にたくさん
与えないように注意しましょう。
これは鳥全般にいえることなので、
他にも消化に悪いとされる牛乳や炊いたお米は
与えないようにしましょう。
まとめ
以上がヒヨドリの雛の食事についての
解説でしたが、参考になりましたか?
ポピュラーな野鳥であるヒヨドリは
見た目も少しカッコいいと思うのですが、
畑や庭を荒らしてしまう害鳥とも
言われてしまっているのも事実です…
しかしそんな厄介者であっても
保護すべき野鳥の一種に変わりありません。
もしも保護することになった場合は、
野生に戻った際に自分の力で餌を食べたり
病気やケガにならないよう、雛のうちに
丈夫な体に育ててあげましょうね。
前提として大事なのは安易に保護せずに、
まず周りに親鳥がいたり、ただ飛ぶ練習中
ではないかなどを確認した上で
保護すべきか判断するということです。
そして保護したら法律違反にならないよう
必ず役所に相談してしばらく保護飼育するための
許可を忘れずにもらいましょう。
野鳥の保護は法律や道徳が絡む
繊細な話でもありますが、もしもヒヨドリを
保護することになったら今回の記事を
少しでも参考にしてもらえれば幸いです。
コメント
保護しちゃダメな事も知ってますが、この前 羽根に塗料が付いて飛べなくなったヒヨドリを保護しました。このまま放鳥しても生きていけないなら、野生に帰れる可能性をみて少し同居しても良くない?という身勝手な理由で我が家にいます。鳥を飼育した事もなく、野鳥センターなどでは基本 保護しないという事で詳しく聞けないし、図書館とかにももちろんないし、少し困っていました。なので、この記事は凄く助かりました。できれば夏までに羽根も生え変わって元気に飛び立ったくれたらと思います