犬の下痢が続く場合や元気がない時、
また激しい下痢で他にも症状がある場合には
すぐに動物病院へ連れて行く必要があります。
そしてその際には、必要な準備や費用、
また実際にどんな治療をするのか、
やはり気になるのではないでしょうか。
私は以前動物看護師をしていましたが、
私自身も愛犬の下痢に悩まされたので、
飼い主の方がそう思う
気持ちは良く分かります。
そんな方のために今回は、
犬が下痢で動物病院に連れて行く際、
準備するものや受診の際のチェックリスト
をまとめてみましたよ。
犬は自分の症状を伝えることができないので、
適切な症状を伝えるためには飼い主の準備が
とても大切になります。
病院に連れて行く前に確認して、
スムーズに受診できるようにしましょう!
犬が下痢で病院に行く時に準備しておくもの
まずは犬が下痢で病院に行く時に、
事前に準備しておくものをご紹介します。
犬の下痢の原因はさまざまですので、
下痢の状態や犬の状態を適格に伝えることで、
はっきりと原因を突き止めることができます。
いざというときに症状が伝えられるように、
しっかりと準備をしておきましょうね。
1.検便用に便を採取したもの
犬の下痢で動物病院へ連れて行くと、
必ず行うのが糞便検査です。
その場で少量の便での検査も可能ですが、
少量だと精密な検査ができないことが
あります。
検査用に予め便を採取したものを、
ビニール袋などに入れて持参しましょう。
この際できるだけ
新鮮な便を持参することが重要です。
時間が経てば経つほど便の内容は変化
してしまうので、精密な検査ができなくなり
病気の見落としの原因になることもあります。
新鮮な便で、
大人の親指程度の量があれば十分です。
ちなみに糞便検査では、
- 便の色・形・臭いの検査
- 顕微鏡で寄生虫・原虫・細菌類の検査
- 未消化物や残渣の検査
などを行ない、
そこから様々な情報を得ることができます。
2.体調の変化をメモしたもの
病院に行く際には、
犬の体調の変化をメモしたものを
持参するのがおすすめです。
動物病院では
いつからどんな状態が続いているのか、
そして今現在はどのような状態なのかと
細かく聞かれます。
そんな時にメモをしたものがないと
何となくしか覚えていないことが多く、
それでは詳しい症状が説明できません。
また病気によっては時間軸で特徴的な症状を
示すものもあるため、病気の特定のために
体調の変化の把握は欠かせないのです。
何日前からどのような症状があったのか、
何時間前はどのようだったのか、
詳しくメモをとっておくようにしましょう。
また下痢の状態に変化があるのならば、
それもとても大切な情報になります。
最初の形状はどうだったのか、
どのような変化があったのか、
伝え忘れないようにしっかりと
メモをとるようにしましょう。
3.血尿や嘔吐などの症状がある場合は採取
血尿や嘔吐があるときには、
病気の特定のために採取しておきましょう。
血尿や嘔吐物は、
詳しい病気の特定にとても役立ちます。
嘔吐物はそのまま袋に入れて持参しましょう。
尿はペットシーツのままでも良いですが、
できたらスポイト等で別容器に採取した方が
検査がしやすいです。
ペットシーツを裏返し尿を採取したり、
排尿中に直接容器に入れるようにしましょう。
またこの際には、
雑菌が入り込まないようにすることが大切です。
地面にしてしまったものは雑菌が入るので
採取できません。
また容器やスポイトも綺麗なものを使い、
なるべく新鮮なうちに動物病院に持参しましょう。
どうしても難しい場合は、
病院でも採取が可能ですので大丈夫ですよ。
犬が下痢で病院に行く時にチェックしておきたいこと
では次に、病院に行くときにチェック
しておくべきことをご紹介します。
実際に動物病院へ連れて行ったけど、
いざ受診となると
上手く症状が伝えられなかった
なんてことはありませんんか?
せっかく病院に連れて行っても、
飼い主が犬の病状を適格に伝えなければ
意味がありません。
ただただ下痢をしたといっても、
詳しい内容が分からなければ
獣医さんも病気の判断が難しくなります。
しっかりと適切な処置を受けるためには、
大切なことを前もってチェックしておくこと
がとても大切ですよ。
●下痢がいつから・どれくらいの頻度で起こったか
まずチェックするのは、下痢がいつから
始まってどのくらいの頻度でしているのか
ということです。
頻繁な場合は1日に何回下痢をしたのか
をチェックしておきましょう。
慢性的な下痢の場合は、
いつごろから気になったのかも聞かれます。
正確な病気の特定のためにも
はっきりと答えられるようにしておきましょう。
●下痢以外の体調に異変は見られるか
下痢の原因の特定には、
下痢以外の症状がとても大切になります。
下痢以外に体調に変化は見られるのか
しっかりとチェックしておきましょう。
-
- 嘔吐の有無
- 血便・血尿の有無
- 食欲の有無
- 元気の有無
- 体重の変化
- 体臭や口臭の変化
- どこか痛がったり痒がってはいないか
- 腫瘍の有無
普段愛犬を見ている飼い主にしか
気が付かないこともありますので、
しっかりとチェックして下さい。
また
下痢と同時に起こっている症状ではなくても、
気になる症状がある場合には必ず獣医さんに
伝えてくださいね。
●与えている食事の内容
下痢で受診した際には、
普段の食事内容を聞かれることがあります。
犬の下痢の原因には
与えている食事が関係していることが
多くあるからです。
与えているドックフードの銘柄は何か、
また野菜やおやつの内容なども忘れずに
伝えれるようにしておきましょう。
●異物や危険なものを食べた可能性はないか
犬が異物や危険なものを食べた可能性は
ないかもチェックしておきましょう。
もし異物が胃や腸に詰まってしまって
いた場合には、手術が必要になることが
あります。
愛犬が遊んでいたおもちゃの破損や、
何か生活の中で犬にとって危険なもの
はなかったか、
また拾い食いの癖がある場合などには
そのことを獣医さんに伝えましょう。
●寄生虫やウイルスに感染している可能性はないか
寄生虫やウイルスは、
他の犬の糞便への接触やそれに汚染された
ものとの接触、またその犬との関わること
で感染する可能性があります。
そのような接触がなかったかも
チェックしておきましょう。
また食糞癖がある場合には
そのことも必ず伝えるようにしましょう。
●過去に病気をしたことはないか
過去の病気が関係していることもあります。
このような症状は今回が初めてなのか、
また過去に何かあった場合には
いつ頃どのような病気をしたのか、
伝えられるようにしておきましょう。
特にかかりつけの病院を変えている場合は
獣医師は犬の既往暦を把握していません。
犬の性格や体質を把握することは、
下痢の原因を突き止めるためには
とても大切なことです。
関係ないと思いがちですが、
なるべく犬の性格や体質までも
伝えられるようにしておきましょう。
犬の下痢にかかる治療費の相場
犬が下痢で病院に行く時に、
事前に準備しておくものをご紹介
してきましたが、
もう1つ気になるのが、
その際の治療費についてですよね。
だいたいの目安にはなりますが、
必要な検査の項目ごとにご紹介します。
- 診察料…1000円程度
- 検便検査…1000~2000円程度
- 血液検査…簡易なもので3000円程度
詳しいもので8000円程度
さらに詳しいもので10000円以上 - 皮下点滴…3000円~6000円程度
- 薬(下痢止めや整腸剤など)…1種類1週間分で1000円~3000円程
- 尿検査…簡易なもので1000円程度
詳しいもので5000円程度
もちろん検査や薬の種類、量が増えると
それに伴いかかる費用も増えていきます。
また治療費については病状や処置内容、
犬の体格によっても変わってきます。
また金額は一定ではないので、
動物病院によっても多少の違いがありますよ。
だいたいの目安として参考にして下さいね。
こちらに
下痢を治すために自宅でできる対策を
ご紹介した記事がありますのでご紹介します。
⇒犬の下痢は絶食するべき!?治すために自宅でできる対策5選!
愛犬の下痢の原因に合った対処法を、
ぜひ見つけてあげて下さいね。
まとめ
いかがでしたか?
今回は犬が下痢で動物病院に連れて行く際、
準備するものや受診の際のチェックリスト
をご紹介してきました。
適切な診断と治療を受けるためには、
事前の準備がとても大切だということが
お分かりいただけたのではないでしょうか。
実際に動物病院へ行ってから困らないように、
しっかりと準備をして連れて行ってあげて
下さいね。
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