愛犬の肉球をくんくんするのが好き
という飼い主の方は多いでしょう。
私もそんな飼い主の一人で、
あの香ばしいような独特な臭いって
何だか癖になってしまいますよね。
でもそんな愛犬の肉球の臭いが、
何だか最近臭いなんてことありませんか?
実は犬の肉球が臭い場合、なかには
病気の可能性もあり注意が必要なんですよ。
そこで今回は犬の肉球が臭い理由と、
考えられる病気についてご紹介します。
病気についてしっかりと知り、肉球からの
サインを見逃さないようにしましょうね。
犬の肉球が臭いのは異常なの?
犬の肉球のにおいを嗅ぐと、
臭いような臭くないような…
何だか不思議なにおいがしますよね。
そもそも犬の肉球には、
- 足のクッションとしての役割
- 汗をかく役割
があります。
犬は家も外も肉球のまま歩きますが、
どんなところでもスムーズに歩けるのは
この肉球のおかげ。
歩いたり走ったりした時の衝撃を、肉球の
柔らかいクッションで吸収しているんです。
家の中のフローリングも、
肉球がないと滑って歩けません。
肉球は大事なすべり止めとしての役割も
しています。
そしてもう一つ、肉球には汗をかく役割があり、
実はそれが肉球の臭いの原因になっています。
汗をかく役割について
次に詳しくご紹介します。
●犬は足に汗をかく!
犬は被毛におおわれているので、
身体に汗をかくことができません。
しかし
犬は肉球にだけあるエクリン腺という部分で、
汗をかいて体温調整をしているんです。
そして常に汗をかいて適度にしっとりとした
状態を保つことで、肉球に潤いを与え、
皮膚を守っているのです。
このように犬の肉球は、
汗をかく大事な器官でもあるのです。
●汗に細菌が繁殖すると臭いの原因に
人間も汗に細菌が繁殖することで
汗臭いにおいになりますよね。
犬も同じで足裏の汗に細菌が繁殖すると、
あの独特な臭いがします。
犬は汗をかいて湿った足で色々なところを歩く
ので、知らないうちに菌は付着します。
さまざまな菌が足の裏に付着しますが、
それが臭いの原因になるのです。
また愛犬のベッドやおもちゃなどに汚れが付着
していて、それが足の裏の肉球部分に入りこみ
菌が増えて臭っていることもあります。
汗をかくことは大事なことなので普段の臭いは
仕方ないですが、少し臭いがきつい場合には、
飼育環境の改善が必要な場合もありますよ。
犬の肉球が臭いのは病気の可能性も
このように
肉球には汗をかく大事な役割があるので、
普段はそれが臭いの原因となっています。
しかし原因はそれだけではなく、
なかには病気が潜んでいる場合もあるんです。
肉球が臭いときに考えられる病気は主に
- 脂漏症
- 細菌性皮膚炎
です。
もしこれらが肉球の臭いの原因になっている
場合には、早めに適切な処置をしないと
症状はどんどん悪化してしまいますよ。
ここではそれぞれの症状と原因、
対処法を詳しくご紹介しますね。
1.脂漏症
犬の脂漏症とは、皮脂の分泌が多すぎたり
反対に少なすぎることが原因で発症する
皮膚病です。
「マラセチア皮膚炎」とも言われ、主に
マラセチアという常在菌の活性化によって
起こります。
皮膚が脂っぽくなり、べたついたフケが出て
かゆみが広がる「乾性脂漏症」タイプと、
乾燥したフケが出て皮膚の表面がかさつく
「油性脂漏症」タイプがあります。
脂漏症を発症することで
大量のフケやきつい臭いを発し、
肉球部分にも症状が出ます。
さらに重症化するとかさぶたや脱毛など、
さまざまな症状が現れます。
・脂っぽいきつい臭い
・被毛がべたつく
・皮膚の乾燥
・フケ
・発疹や紅斑
・脱毛
・痒み
原因は主にマラセチアという常在菌ですが
栄養の偏りも関係している場合があるため、
毎日の食生活にも気をつける必要があります。
・細菌感染
・寄生虫感染アレルギー
・食生活
・ホルモンの分泌異常
・遺伝
・犬種
脂漏症の治療では主に、
原因となっている基礎疾患の治療と
症状を抑える対症療法をおこないます。
専用のシャンプーを使用して皮膚を清潔に保ち、
炎症がひどい場合は投薬を行う場合もあります。
しかし脂漏症は完治させることが難しく、
しっかりと継続的に治療を続けていかないと
再発することが多い皮膚病です。
肉球の臭いと共に皮膚に異常が見られら、
早めに動物病院へ連れて行きましょう。
2.細菌性皮膚炎
細菌が原因となって肉球と肉球の間の
皮膚に炎症を起こすことがあり、
それを細菌性皮膚炎といいます。
膿皮症とも言われ皮膚のバリア機能が低下
することが原因で身近な細菌が感染して、
皮膚が炎症を起こしてしまう皮膚病です。
主に犬の皮膚の常在菌「ぶどう球菌」が
何らかの理由で悪さをすることで発症します。
感染部分を放っておくと無数の穴が空き、
さらに膿が悪臭を放つこともあります。
肉球に部分に発症すると、肉球が赤く腫れ、
酷い痒みにより犬が舐めたりすることで、
症状を悪化させる場合もあります。
・無色の丘疹
・皮膚の赤み
・発疹・紅斑
・痒み
・痛み
・脱毛
・皮膚が腫れる
・かさぶた
・出血
・発熱
肉球の細菌性皮膚炎で特に多いのは、
肉球の怪我や小さな傷によるものです。
・皮膚が傷ついている
・免疫力の低下
・不衛生な飼育環境
・栄養不良
・老化
・アレルギー
・遺伝
・犬種
治療法としては抗生物質を飲ませることが
一般的です。
また殺菌性の強いシャンプーや薬浴をしたり、
保湿剤を使い、低下した皮膚のバリア機能を
高めることが必要になります。
臭いのない病気でも舐めることで細菌感染を起こすとくさくなる
また
ニキビダニ症やヒゼンダニによる疥癬症、
アレルギー性皮膚炎などの症状が、
肉球に発生し臭いというケースもあります。
この場合病気自体は臭くないのですが、
犬が痒くて掻き毟ったり舐めることで、
細菌感染を起こしてしまい臭っていると
考えられます。
このような場合も早急に病気の治療をしないと、
患部はどんどん悪化し膿んでしまい、
他の病気を引き起こし兼ねません。
肉球の赤みや腫れに加えて、
犬が肉球を気にするそぶりをしていたら、
早めに動物病院に連れて行きましょう。
またこのような二次的な細菌感染を
起こさないためには
- 飼育環境を清潔にする
- 足裏を清潔にする
- 肉球の周りの毛をカットする
- 足裏を濡れたままにはしない
- 毎日足裏の怪我のチェックをする
など、
普段の生活で未然に防ぐことも大切ですよ。
もちろんこれらの細菌性の病気以外でも
犬の臭いの原因となる病気があります。
- 歯周病
- 腎不全など腎臓の病気
- 胃がん
- 肺がん
- 糖尿病
- 腫瘍
これらの病気も犬の体臭の原因となります。
もしこのような病気が原因の場合、
独特の臭いにおいがしてきますよ。
詳しくはこちらの記事で詳しくまとめて
ありますので、確認して見てくださいね。
⇒犬が臭いのは病気の症状?においの種類からわかる原因【まとめ】
また犬が臭い原因には、
ストレスが関係していることもあります。
こちらで詳しくまとめてありますので、
良かったらご覧下さいね。
臭い改善のために、愛犬の臭いの原因を
しっかりと突き止めてあげましょうね。
まとめ
いかがでしたか?
今回は犬の肉球が臭い理由と、
考えられる病気についてご紹介しました。
犬の肉球には汗をかく役割があり、それが
独特な臭いの原因になるという事でしたね。
また肉球は細菌感染を起こしやすく、
なかには皮膚病が原因で臭っている場合もある
ということもお話しました。
臭いと共に、肉球の状態に異変が見られる
ようなら、早めに動物病院で見てもらう
ようにしましょうね。
また今回ご紹介した肉球の臭い以外にも、
犬を飼っていると体臭にも悩まされますよね。
こちらに体臭に影響する食事について
まとめた記事がありますので、
合わせて参考にして下さいね。
しっかりと愛犬の臭い対策をし、
臭いの改善をしてあげましょうね。
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